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梅毒がふえています|渋谷・神泉|目黒区の産婦人科|IRISレディースクリニック神泉

梅毒がふえています

梅毒とは?

 梅毒トレポネーマというらせん状の細菌が主に性交時の粘膜の接触により感染する性感染症です。妊娠中の女性が感染することで胎児にも感染を起こします梅毒感染者は2015年頃より増加傾向にあり、コロナの流行にともない一時的に減少しましたが、2022年からは再び増加に転じています。2022年の報告では、年間13000人以上の感染の届け出がありました。また、男性は20-40代の幅広い年齢層に感染者のピークがあったのに対し、女性では20代に突出した感染者のピークを認めました。これは妊娠の可能性の高い年齢層でもあり、妊婦さんが感染すると胎児に先天性梅毒を起こすため注意が必要です。 妊娠中の感染症例の報告は年間200例程度で、先天性梅毒の赤ちゃんは2023年に急増し、それまでの年間20例を上回り、2023年は30例以上となっています。

どんな症状がでる?

 数週間の潜伏期間の後に症状が出ます。

・性器や口の中に小豆から指先くらいのしこりや痛みの少ないただれができる

・痛み、かゆみのない発疹が手のひら、足の裏、体中に広がる

・上記の症状が消えても感染力が残っているのが特徴である

・治療をしないまま放置していると、数年から数十年の間に心臓や血管、脳などの複数の臓器に病変が生じ、時には死にいたることもある

 初期症状としては鼠径リンパ節が腫れて外陰部に硬いしこりができますが、これはほとんど痛みがありません。それを放置すると次第に発疹、発熱、疲労感、頭痛、食欲減退などの全身の症状が出てきます。治療せず放置した場合、長年無症状の後に「ゴム腫」といって皮膚に腫瘤を形成したり、心血管など多くの臓器に病変が発生する、また脳の神経が侵される「神経梅毒」などを来す恐れがあります。

どんな検査をする?

 医師による診察と、血液検査をおこなって、梅毒にかかっているかどうかを判断します。また、病変から検体を採取して顕微鏡で観察する検査や、PCR検査が行われることもあります。血液検査はその結果によっては約4週間の間隔を開けて何度か行う必要がある場合もあります。

どんな治療がある?

 お薬の内服や注射で治療を行います。ペニシリン系の抗生物質が第一選択薬になります。内服療法の場合では治療期間が1ヶ月と長くなります。その一方、注射では筋肉注射で1回のみです。治療効果は約4週間ごとに血液検査を行い治癒の判定を行います。パートナーの方の検査や治療が必要な場合が多く、パートナーの抗体検査が陰性であったとしても、最終の感染時期から3か月後に陽性になっていないことを確認するまでは感染が否定できないため注意が必要です。また、治療が不十分なまま梅毒の感染を広げてしまうこともあります。治癒後であっても、間隔をあけながら定期的な抗体検査を行いましょう。性行動の状況にもよるため基準はありませんがおよそ1年間はフォローするのがよいとされています。

最後に

 梅毒は20代の若い女性の間で感染が増えており、妊娠中の感染は、流産、死産となったり、お腹の赤ちゃんに先天性梅毒を起こす可能性があります。妊娠初期には全ての妊婦さんに梅毒の抗体検査をおこないますが、それ以降は帝王切開などの手術を予定している方以外では、もう梅毒の検査はおこないません。気になる症状などがあれば主治医の先生に相談しましょう。感染した妊婦さんへの適切な抗菌薬治療によって、母子感染するリスクを下げることができます。また、梅毒は症状が出るまでの潜伏期間が長く、多様な症状を見せるためなかなか診断がつかず、知らずしらずのうちに感染を広げてしまう危険性もあります。地域によっては匿名かつ無料で梅毒の検査を行ってくれる自治体もあります。梅毒はきちんと治療を行えば治る病気です。気になる症状がある方、ご心配な方はまず検査を受けてみることをお勧めします。

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