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HPVワクチン接種のタイミング、世界の状況、副反応について|渋谷・神泉|目黒区の産婦人科|IRISレディースクリニック神泉

HPVワクチン接種のタイミング、世界の状況、副反応について

7 キャッチアップ接種とは?

 キャッチアップ接種とは、HPVワクチン接種の積極的勧奨が差し控えられていた期間に接種対象であったにもかかわらず接種を受けられなかった9学年(平成9年から平成18年生まれ)の女性で、過去に合計3回のHPVワクチンを受けていない方に対し、公費でHPVワクチンの接種が受けられる救済制度です。なお、今のところ上記の対象者は20253月までの3年間の限定になる可能性がありますので、対象となる女性はお住まいの市区町村にお問合せしていただくことをお勧めします。

8 性交渉前の接種が効果的です

 HPVワクチンが子宮病変を予防するのは概ね16歳以下の年齢で接種するのが最も有効性が高いとされていますが、20歳頃までの初回接種ではある程度有効性が保たれることや、性交経験がない場合では、それ以上の年齢でも一定以上の有効性があることがわかっています。性交経験によるHPV感染によって、ワクチンの予防効果が減少することが示されていますが、性交経験がある場合でもワクチンの予防効果がなくなってしまう訳ではありません。

9 世界のHPVワクチン接種事情

 世界保健機関(WHO)もHPVワクチンの積極的接種を推奨しており、2022年時点で120カ国以上の国で公費で接種が行われています。2019年の報告ではカナダ、オーストラリア、イギリスの接種率は80%を超えていたのに対し、日本の接種率はわずか1.9%でした。

10 HPVワクチンの副反応について

 皆さんが一番心配されているのはワクチン接種後の副反応だと思います。HPVワクチンは筋肉注射という方法で接種するので、接種部位の疼痛は約半分の人に認められると報告されています。アナフィラキシーショックは94万接種に1回程度、手足の力の入りにくさなどの症状を認めるギランバレー症候群は430万接種1回の頻度です。このような症状がでた場合は、まずはかかりつけ医で対応をおこない、各都道府県に協力医療機関が設置されていますので、かかりつけ医の先生に相談し協力医療機関への受診をすることもできます。予防接種法によるワクチン接種で生活に支障が出るような健康被害が出た場合には、申請して認定されると救済措置を受けることもできます。

11 HPVワクチンの接種は女性だけ?

 HPVワクチンは男性に対しても接種することができます。適応があるのは4価ワクチンのガーダシルです。実際に中野区は20238月以降、公費で男性(小学6年生~高校1年生相当)に接種をすることを決めています。HPVは男性に対しても、肛門がんや中咽頭がんを引き起こす原因となることがわかっていますし、男性への接種が増えることによって、女性への感染リスクを減らせることも期待されます。

 残念なことに、日本人女性の子宮頸がん検診の受診率は約45%程度で、20歳代の若い女性では約25%とさらに低くなっています。HPVワクチン接種率もまだまだ低いのが現状です。子宮頸がんは、定期検診とHPVワクチン接種で防げるがんです。このブログを読んで、みなさんが子宮がん検診の重要性とワクチン接種の有効性について考えるきっかけになってくれるとよいと思っています。

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