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風疹について|渋谷・神泉|目黒区の産婦人科|IRISレディースクリニック神泉

風疹について

風疹とは?

 風疹(ふうしん)とは、風疹ウイルスによる急性の感染症で、発熱、発疹、リンパ節腫脹が主な症状とされます。風疹に対する免疫がない集団では、1人の風疹患者から57人にうつる強い感染力を有します。風疹ウイルスの感染経路は“飛沫感染”で、ヒトからヒトへ感染が伝播します。日本では2012年から2013年にかけて全国規模の流行が発生し、2018年から2019年にも大都市圏で成人男性を中心とした大規模流行が発生しました。

妊婦さんが風疹に感染するとどうなる?

風疹に対する免疫が不十分な妊婦さんが、妊娠20週頃までに風疹ウイルスに感染すると、先天性風疹症候群の赤ちゃんが生まれてくる可能性が高くなります。先天性風疹症候群の主な症状としては、心疾患、難聴、白内障などの症状があり、精神や身体の発達遅滞を生じることもあります。これら全ての症状を持ってうまれるとは限らず、診断がつくまでに時間がかかる場合もあります。先天性風疹症候群が起こる可能性は、妊婦さんが風疹にかかった時期によって違いがあります。特に、妊娠初期(とくに妊娠12週未満)に感染すると先天性風疹症候群を発症する可能性が高くなり、報告により幅はありますが発症率は2590%と言われています。妊娠20週を過ぎると、先天性風疹症候群をもってうまれる赤ちゃんの頻度はかなり低くなります。

日本での先天性風疹症候群の発生状況は?

 日本では例年1例前後の症例の報告がみられていましたが、2004年には10例、2012年から2013年にかけての全国規模の流行後では、2012年から2014年の期間に先天性風疹症候群が全国で45例報告がありました。20152018年には届出はありませんでしたが、2019年の流行後に4例、2020年、2021年には1件ずつの届出がありました。

先天性風疹症候群を予防したい!

 先天性風疹症候群を予防するにはまず、妊娠中に風疹に感染しないようにすることが大切です。妊娠中はその他の感染症の予防の観点からも、人混みや子どもの多い場所へ行くのは避けましょう。風疹の予防にはワクチンが有効です。妊娠中は風疹の予防接種をうけることはできません。妊娠初期に風疹抗体価が低いことがわかった方は、分娩後に風疹ワクチンの接種を行いましょう。授乳中でも問題ありません。また、女性の場合は風疹ワクチン接種後2ヶ月間の避妊が必要です。これから妊娠を予定している方は早めに風疹抗体価検査をうけ、自分の風疹に対する免疫を確認しておきましょう。検査は血液検査で行います。パートナーの方も一緒にうけるといいですね。昭和37年4月2日から昭和54年4月1日生まれの男性は、子供の頃に風疹ワクチンの定期接種の機会がなかったことから、免疫を持っていない可能性があり、風疹に罹りやすく、感染を広めてしまう可能性が高いと考えられています。パートナーの方や一緒にお住まいの方が該当していないか確認しましょう。

さいごに

 妊娠前に風疹ワクチンを接種すること、パートナーや同居の家族の方もワクチン接種をして風疹に罹らないようにすることでお腹の赤ちゃんを風疹感染から守ることができます。 

 お住まいの市区町村では、これから妊娠を希望する男女や妊婦さんのパートナーの方などを対象に、風疹抗体価検査や風疹ワクチンの接種を無料で行える所もあります。ホームページなどで簡単に確認できますので、一度ご確認されるとよいでしょう。当院でも風疹抗体価検査やワクチン接種をおこなっております。目黒区の方は無料です。ご希望の方はクリニックまでおたずねください。

目黒区の風疹ワクチンについて詳しくはこちら

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